インド駐在日記;紅茶の国の紅茶
インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリのブログ。今日はインドの紅茶事情についてお届けいたします。
マカイバリ紅茶の故郷インドでは、紅茶は”チャイ”として親しまれています。
ミルクに香辛料と砂糖をたっぷり入れ、グツグツ煮出して飲むチャイは、なんだかほっとします。
人のお宅に呼ばれるとチャイ、お店の人と仲良くなるとチャイ、息抜きにチャイ・・・。
インドでは、至る所でチャイのスタンドがあります。街中に自動販売機がありませんので、チャイ・スタンドは大盛況です。
道端にガスバーナーを持ち込み、厚手の鍋に、ミルク、茶葉、粉状のマサラ(香辛料)、砂糖を一気にいれ、グツグツと煮出します。最後にショウガを石でつぶし、香り付けに入れ、もう一度煮出してできあがり。待つこと1分。
写真をよくみると、唐辛子を切っている男の子と卵が。
このチャイ・スタンドではオムレツも食べることができます。できたてのチャイとオムレツ。ちょっと小腹が減ったときに重宝しそうです。ちなみにチャイのお値段は1ルピー(約2.6円)です。
さて、そんなチャイ文化にも新しい風が吹き始めています。
この5,6年、特に都市部の上流階級の間で、「健康志向」「ダイエットブーム」が起こり始めてきています。
たくさんの砂糖は美容と健康の大敵、と言うことで、紅茶をストレートで飲む人が増えてきました。
チャイには、味をしっかり出すため、グレードが下の粉状の茶葉を使いますが、ストレートで飲むにはある程度のグレードでないと渋みがきつすぎて飲めません。
上のグレードの茶葉は、一般的に外国旅行者のおみやげ用として販売されていましたが、最近はストレートで紅茶を楽しむ人のために、食品店でも上のグレードの茶葉を置くようになりました。
若者が集う、おしゃれな喫茶店でも、ポップな食器でダージリン紅茶を楽しむことができます。こちらは一杯60ルピー。チャイの60倍です!
これからのブームはストレート派。チャイ派は少なくなる?
いえいえ、それはないと思います。
どんなに新しい文化や流行が入り込んできても、インドの人々の生活に根付いた文化や習慣はそう簡単には無くならないでしょう。
あえて言うならば、時間をかけてストレート派が文化の中に浸透していけば、「ストレートで飲む」と言う選択肢が増えるだろう、と言うことでしょうか。これがインドの面白いところ。新しいものを受け入れて、古い何かを捨てるのではなく、新しいものも古いものも共存させてしまうのです。
きっと、10年後も100年後も、チャイはインドの人たちの生活の中で親しまれていることでしょう。
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コメント
こんにちは、南と申します。
ブログ開設おめでとうございます!
紅茶が大好き、チャイも大好きなわたしにとってとても魅力的な記事ばかりです。
インドには行ったことがないので、現地の空気も一緒に楽しんでいます。
これからも楽しみに読ませていただきますね。
ご挨拶まで。
投稿: 南 梓 | 2005年8月 4日 (木) 21時26分
南様
コメントを頂きましてありがとうございます。
ようやく開設できたブログ、読者の方からコメントを頂けるのが一番嬉しいです。
今日の写真は、午前中に撮影し、午後にブログにアップしました。まさに「生きているインド」です。
これからも色々な話題をブログでご紹介していきますので、ご愛読よろしくお願いいたします。
機会がございましたら、是非インドにいらしてください!
投稿: マカイバリ@ニューデリー | 2005年8月 5日 (金) 03時05分