政情不安、出荷停止
インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンのインド駐在ブログ。
このブログでも何度かお伝えしていますが、現在、ダージリンの政情が大変不安定です。ダージリンでは、Gorkhaland独立要求に向け、過去頻繁にストライキが行われてきました。
現在、4月18日に実施されるダージリン地区選挙に向け、その活動は激化し、遂に3月4日から、ダージリンのすべての茶園において、茶葉の出荷停止が義務づけられました。今現在、どこの茶園も、ファーストフラッシュを出荷することができません。
ダージリン茶業界では、3年に一度、労働組合と茶園経営者が、賃金を含む就労環境について話し合い、就労条件を改定します。ちょうど2010年3月31日、それまでの就労条件が終了します。
現在、ダージリン地区の政権を握るGJM(Gorkha Janmukti Morcha)が提示した条件は、茶畑で働く人の賃金を約2倍に値上げすること。約55,000人いると言われる茶園労働者の多くはそれを支持し、労働組合と経営者の意見は真っ向からぶつかっています。
経営者会議は、コルカタやシリグリで何度も行われ、今日も茶園主のラジャさんと電話で話しましたが、未だ出荷停止は解かれておらず、話し合いも平行線だとのこと。
茶摘みや製茶は通常通り行われていますが、出来上がった茶は出荷できず、倉庫で保管されています。
「出荷ができない=茶園への収益がゼロ」ですので、経営者側も大変苦しい状況に追い込まれています。反対に、賃金を2倍にすることは、労働者の数がマカイバリだけで680人、他の茶園はもっと大規模ですので、賃金を確保することが難しくなり、最悪の結末は茶園閉鎖へと追い込まれます。
もし茶園が閉鎖してしまったら、労働者は茶園から提供されている家、教育や医療の福祉、そして給料を失います。
全く持って、共倒れの構図。
賃金を2倍にする、と言う、GJMの短絡的な発想を、現地では「選挙のためのリップサービスだ」と言う人もいました。
「ラジャさん、大変辛い状況ですね」と問いかけると
「違うよ。今回のことは自分ではなく、他者が問題を作っている。だから僕は、これは人生へのチャレンジだと思って乗り越える準備ができている。視点を変えれば、問題へのアプローチの仕方も変わってくる。僕たちマカイバリは大丈夫」と、ニコニコして答えてくれました。
今回の出荷停止問題は、ダージリン地区の新聞には頻繁に記事になっていますが、ダージリンが属する西ベンガル州版の新聞には少しだけ、デリー版に至っては、数回ちょっと掲載されたくらいです。インド全体の関心の薄さにがっかりしているのが、私の本音です。
この件に関しては、新しい情報を入手し次第、ブログでお伝えいたします。
web: マカイバリジャパン
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