インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンのインド駐在ブログ。

2011年4月25日 20時33分 たまが旅立ちました。
19歳と12日でした。

大好きだったバルコニーで、大好きな父も見守る中、私の腕の中で、私の目をしっかり見ながら、旅立って行きました。
大往生。
生きぬいた。
(上記3枚の写真は2005〜9年撮影)
翌日火葬し、今はお骨になって、我が家を見守ってくれています。
(2011年2月撮影)
たま、19年間、本当にありがとう。
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たまを可愛がって下さった皆様へ、
下記は、たまの最期の様子です。
たまは生命力の強い子でした。
約5時間にわたって繰り返された痙攣にたえ、不思議と痙攣のこないぽっかりとあいた数時間には、意識もしっかりし、1年程失っていた聴力もよみがえり、私と会話をすることもできました。
生前よく遊んでいたアイコンタクトで、私が目をパチパチと瞬きすると、たまもパチパチと返してくれるのです。
そして、たまが大好きだった歌をたくさん歌い、たくさん「ありがとう」と伝えることができました。
目は透き通るように美しいコバルトブルーで、別れのときが一秒ずつ近づいていることが信じられませんでした。このまま朝を迎えたら、たまは回復して、私たちは普段の生活に戻れると思いました。
残酷な程に周りは日常の風景で、クラクションの音、携帯の音、人の話し声、コミュニティーセンターで開かれていた誕生日会の楽しげな音楽。。。そんな音に包まれながら、たまは最期を迎えました。
「たまー」とありったけの声で呼ぶと、私の目をしっかり見ながら「はぁ」と小さく返事をしてくれました。これが私たちの最期の会話でした。
たまは、人と自然が大好きでした。我が家でその気配を最も感じられるのはバルコニーでした。きっと大好きだった場所を、最期の場所に選んだのでしょう。インドの賑やかな音に包まれて旅立ったのも、たまが好んでそうしたのかもしれません。
不思議と、たまが旅立った日から毎日、我が家にはひっきりなしに人が訪れています。人間が大好きだった たまが引き寄せてくれているのでしょう。たまの話をすることで、私も少しずつ現実と向き合えるようになりました。今、我が家の庭には、猫の親子(母猫と仔猫4匹)が住みはじめました。これも、たまからの贈り物なのかもしれません。
旅立つ直前、たまは東京にいる母の夢に出てきたそうです。
夢の内容は覚えていないそうですが、大きな声で「たま、たま」と寝言を言っていたと姉が教えてくれました。
たくさんの置き土産を残して、たまは旅立って行きました。
最期まで強く美しく生きぬいた たまの姿は、人間や猫の境を超え、「この世に生を受けたもの」として多くのことを教えてくれました。
19歳と12日。老衰。 生きぬきました。
生前、たまを可愛がって下さった皆様、今までありがとうございました。これからも、たまはこのブログで登場しますが、変わらず可愛がって頂けましたら幸いです。
(2011年4月13日 19歳の誕生日に撮影)
ニューデリー
石井博子
web: マカイバリジャパン