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2016年5月17日 (火)

エリザベス女王とマカイバリ紅茶

昨年2015年11月13日にインドのモデ首相よりエリザベス女王に献上されましたマカイバリ茶園紅茶の話が日本のメディアで取り上げられなかったことを、元毎日新聞社ニューデリー特派員であり、マカイバリ・フアンである川西和夫氏が残念に思われ、寄稿文を送ってくださいました。


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<エリザベス女王とマカイバリ紅茶>

 多少旧聞ながら、昨秋にインドのナレンドラ・モディ首相が英国でエリザベス女王にお土産としてマカイバリ紅茶をお渡ししました。このニュースはインドでは広く報道されましたが、日本では紅茶ファンですらご存じないでしょう。いい機会ですので、いちマカイバリ・ファンの思いとともに、昨年のストーリーを書かせていただきます。
      
 私は1988年から4年あまり、新聞社の特派員としてインドのニューデリーで生活しました。日本にいたころからダージリン紅茶が好きだったので、インドでも紅茶を訪ねたのにいいものに会えませんでした。インド人と好みが違うのかと考えたりしていました。ところがある日自宅に売りに来た紅茶の味に驚きました。それがマカイバリ紅茶だったのです。残念ながらマカイバリは短い期間手に入れただけで、入手困難になりました。いつかダージリンを取材したいと思いながら帰国しました。
 
 その後、会社を辞めて大学院でインド研究を始めているうちに、驚くことにニューデリー時代からの友人である石井夫妻がマカイバリジャパンを立ち上げられたのです。ダージリンが現実になりました。
 
 標高1500メートルに位置するマカイバリは他の茶園より少し孤高の地にあるように見られ、ヒマラヤ山脈が何と美しかったことでしょう。マカイバリ4代目茶園主のS.K.バナジーさんにお会いし、茶園を歩き、彼の紅茶が特別であることがよくわかりました。

 そして、昨年11月13日の話に戻ります。モディ首相はインドの宗主国である英国へ首相になって初の9年ぶりのインド首相英国訪問でした。この日はモディ氏がエリザベス女王に招かれるというので、私は日本からインドのドゥーダルシャン(公営放送)などのネットを通じて見ていました。するとインド人アナウンサーが「モディ首相がエリザベス女王にマカイバリ紅茶を送りました」と大きな声で叫ぶではないですか。マカイバリ紅茶はバナジーさんの尽力でいっそう知名度をあげて、いわば「女王陛下の紅茶」にふさわしいということでしょう。インド人が見ても納得のお土産ということです。  

 おせっかいではありますが、モディ首相は地方の豊かでもない紅茶店屋の生まれです。甘いミルクティーである「チャイ」をインド人は好みます。モディ首相は女王に最高級の紅茶をプレゼントと考える時に、どう思ったのか興味深いです。私のような浅薄なものは、インドの民主主義の一つの表現というふうに考えています。

 この4月には、エリザベス女王の孫ウィリアム王子がキャサリン妃と早々にインドを訪れました。私はマカイバリ紅茶を楽しみながらインドの歴史と今後のダイナミズムを見守っていきたいに思います。
 
川西 和夫 元毎日新聞ニューデリー特派員、元福山市立大学教授


マカイバリジャパンは多くのマカイバリ・フアンに支えられ、応援していただいています。感謝申し上げます。

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