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2018年3月の6件の記事

2018年3月30日 (金)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「ダージリンの現状」 (6)

今回のマカイバリ茶園訪問では、ダージリンの街で行われた「ビジネス・サミット」に日本人バイヤーとして参加する機会がありました。

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昨年のダージリン地方では、西ベンガル州から独立を目指す人々と西ベンガル州政府との間での激しい争いがあり、長期間にわたるゼネストが行われていましたが、今はゴルカの旗もほとんど見当たりません。
むしろ西ベンガル州知事のママタ・バナジー女史のポスターがあちらこちらに見まれました。

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汚職が多い政治家の中で、ママタ・バナジー氏はクリーンなイメージが強く、経済優先を掲げる有言実行の政治家です。ストライキのときは最後まで屈することなく、自分の信念を貫き通しました。

今回開催された「ビジネス・サミット」は、西ベンガル州政府によるダージリンに投資を募ることを目的としています。ダージリンは紅茶と観光が主要産業ですが、特に観光は大きな可能性を秘めているということでした。

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ママタ・バナジー氏の演説はベンガル語と英語で、内容はよく分かりませんでしたが、力強い話し方が印象的でした。

会議の合間にはダージリン紅茶がだされました。

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後半は紅茶産業に携わる人々が集まり、「世界貿易の中におけるダージリン紅茶」の会議がありました。

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ダージリン紅茶における深刻な問題を掲げ、今後どのような方向性を持ってやっていくのか、というのがテーマです。
問題点として
①ダージリン紅茶は世界全体の紅茶生産量の0.2%も満たない希少価値がある紅茶であるにもかかわらず評価が低い。
②ダージリン紅茶はブレンドや原料として欧米の国に安く買われてている。
③昨年のストライキの影響は甚大であり、政府の要請もあり給与が10%もあがった。すべてコストにはねあがってくる。政府は今回のストライキの損失を全く補填してくれない。
④10年後には40歳以下の若い茶摘み労働者を確保することが難しくなる。
⑤茶園経営はマネージャーの手腕によるところだが、良いマネージャーを見つけることができない

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今後の方向性としては、ダージリンのブランドを高める。原料としてではなく、ダージリンで商品にして販売する。
観光を通じて、もっとダージリンの紅茶の素晴らしさを知ってもらう、などがあげられました。

マカイバリ茶園のバイヤーとして、突然にスピーチを頼まれました。つたない英語で、マカイバリジャパンが今までやってきたことを話すと、参加していた人は拍手を送ってくれました。

日本は緑茶文化がある国でもあり、ダージリン紅茶を評価して高い価格で買っています。マカイバリの紅茶でワインボトルにいれた商品をつくったり、最高級の化粧品を作ったり、エコツアーや白内障キャンプのことなど、今までマカイバリ茶園と一緒にやってきたことが、ダージリン紅茶のブランドを高めるために貢献したのだと思いました。

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マカイバリ茶園のオーナーでもあるラクシュミグループのルードラ副社長です。ラクシュミグループは、紅茶だけでなく不動産事業もやっており、ダージリン地方にも大きな投資を行う予定です。

今後はラジャ・バナジー氏の後継者として、マカイバリ茶園を一緒にサポートしていくパートナーです。ダージリン紅茶の素晴らしさ、そしてマカイバリ茶園の取り組みをもっと広めていくために努めたいと思います。

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2018年3月28日 (水)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「ラジャ・バナジー氏の更なる挑戦」 (5)

ラジャ・バナジー氏は2018年3月末日を持ってマカイバリ茶園から離れることになりました。

ラジャ・バナジー氏はマカイバリ茶園の事業継承を5-6年前より考えていました。

息子2人が継がないことが決定してから、次は茶園コミュニティの人々に継承させるための指導をしてきました。2014年には財閥ラクシュミグループの資本も入れました。

昨年、自宅が火事になったことで、茶園の中に自宅を新築することを止めにして、火事から1年後の2018年3月末日をもって、すべてをコミュニティに任せるという決断をしました。

ラジャ・バナジー氏はこれからもマカイバリ茶園を含めたダージリン全体のオーガニック指導、シッキム州、ナガランド州などインド全体がオーガニックになるための活動をしていきます。
インド全体がオーガニックになることは彼の夢でした。そのための一歩を踏み出します。

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マカイバリジャパンはこれからも今までと変わらずラジャ・バナジー氏がつくりあげた偉大なマカイバリ茶園を、ラクシミーグループとともにサポートをしていきます。

茶園コミュニティの人々がラジャ・バナジー氏の指導通りに生産するマカイバリ茶園紅茶を今までと変わりなく今後も日本の皆様にお届け致します。
そして今後はラジャバナジー氏が行うプロジェクトにマカイバリジャパンも参加するとともに、ラジャ・バナジー氏がオーガニック指導をする他の茶園の紅茶もマカイバリ茶園紅茶とともに日本市場で販売していきます。

今回はマカイバリ茶園、そしてラジャ・バナジー氏の自宅のあるシリグリの街にも滞在しました。
ラジャ・バナジー氏は3月末でマカイバリ茶園を離れる決断をし、誰もが驚きましたが、彼が今までなし遂げた
功績に敬意を示すと共にこれからのやろうとしていることに、声援を送っていました。
毎日、ラジャ・バナジー氏の自宅には新聞記者の取材や電話がなり、忙しくしていました。

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★3月17日付けの新聞「Telegraph」にラジャ・バナジー氏の記事が掲載されました。
電子版はこちら

ラジャ・バナジー氏も大きく発展していく一歩を踏み出したようにマカイバリジャパンもこれからもインドと日本の架け橋を幅広く実現していくために更に発展精進していきたいと思います。

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(シリグリのラジャ・バナジー氏の自宅&事務所にて)

どうぞ今後とも宜しくお願い申し上げます。

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2018年3月27日 (火)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「土づくり」 (4)

マカイバリ茶園訪問記(2018年3月12日~21日)をお届けしています。

マカイバリ茶園では農薬・化学肥料を一切使わずに自然との調和の中で紅茶がつくられています。有機農法を更にすすめたバイオダイナミック農法では、植物が持っている生命力を最大限に活かすために、土づくりに力をいれます。

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ラジャ・バナジー氏の理念でもある「健全なる土は健全なる人間をつくる」ように、土は重要です。

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マカイバリ茶園の土は歩くとふかふかして柔らかく、養分をたくさん含んでいる証拠です。

マカイバリ茶園では毎年、茶摘みがない冬の間は土づくりに力をいれます。牛の糞と枝や雑草をあわせて約3ヶ月かけて堆肥をつくります。茶畑のいたるところに堆肥の山ができていました。これはらすべて茶畑の土に撒かれます。

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堆肥を掘り返すと、ミミズが中からたくさん姿を見せました。
土には多くの微生物が生息し、すべてが有機的なつながりの中でそれぞれの役割を果たします。
自然界には無駄なものはひとつもありません。
マカイバリ茶園の茶畑が生命力に満ちているのは、このような小さな生物たちの力でもあるのです。

茶畑や土の様子を想像しながら、カップに注がれた紅茶を飲むと特別な思いになりました。

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2018年3月26日 (月)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「工場での製茶」(3) 

初摘み日の翌日は工場での製茶です。初摘み日はお祝いでもあるので、マネージャーのサンジャイ氏と夜遅くまでお酒を飲みながら、色々な話をしていました。

翌日の朝は6時に起こされ、マカイバリ茶園の工場に向かいました。サンジャイ氏は朝の4時に起きたそうです。


前日の茶葉はすでに次の行程の揉捻(じゅうねん)に入っていました。通常は機械をつかうのですが、初摘みDJ-1はデリケートな葉でもあるので機械を使わずに手で揉みます。揉むことによって発酵がすすみます。

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前日の萎凋(いちょう)の行程

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この後はお皿にのせて更に発酵をさせるのですが、初摘み茶は手もみの後にすぐに乾燥(かんそう)の行程に入ります。

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大きなオーブンの中にいれて、熱を加えることによって発酵がとまります。でてきたものが粗茶になります。
すでに芳醇な香りが工場の中に広がります。

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お茶の研究をしているドイツの学生たちも、製茶の行程をしっかりと見学をしていました。

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できたての紅茶を事務所で試飲をさせてもらいました。素晴らしい香りとまろやかな味です。摘み立てのフレッシュな茶葉は、春にふさわしい清涼感を与えてくれます。

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初摘みを飲むと1年のスタートを感じます。冬の間に皆が頑張った姿が目に浮かびます。
今年も美味しい紅茶がマカイバリ茶園より届くのが楽しみです。


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2018年3月24日 (土)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「初摘み日」 (2)

昨日までの大雨がなかったかのように、初摘み日である3月14日は晴天でした。
2018年は天候に恵まれたスタートです。自然に感謝です。

初摘み日はプジャー(お祈り)から始まります。茶園にとって今年1年の紅茶生産をお祈りする大変大事な儀式です。

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パンディット(僧呂)がガネーシャ像の前でお祈りをします。神聖な儀式です。
お祈りの後は、働いている人々全員にプレゼントが配られます。今年はラジャ・バナジー氏にかわり、マネージャーのサンジャ・ダス氏がプレゼントを配りました。今年はお菓子と茶摘み籠です。

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(儀式を待つ女性たち)

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(マカイバリ茶園の竹でつくられた茶摘み籠)

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(今年は皆頑張ったのでねぎらいの言葉もあります)

ジョイントボディからは、成績の良い子どもたちに奨学金が配られました。フェアトレードのプレミアムが皆のために使われていることは嬉しいことです。

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儀式の後はすぐに女性たちが茶畑に戻り、茶摘みにはいりました。今日摘んで出荷されたものは初摘み紅茶DJ-1となります。初摘みDJ-1はすべて石井ファミリーの日本とデリー向けになるので、今現在、女性たちが摘んでいるものが日本に届くと思うと感激します。
雨で一気に芽吹いたそうです。太陽の光をあびて、きらきらと輝いています。

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茶摘みされた葉はすぐに工場に運ばれます。計量をして、最初の行程である萎凋(いちょう)に入ります。
女性初のマネージャーであるマヤ・デビ(写真右)も活躍していました。

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明日は紅茶の製造です。マネージャーのサンジャイ・ダス氏は連日、茶畑をみてまわっていました。この日も夜中の12時まで工場に行き、翌日は朝4時におきたそうです。

明日は製造の様子をアップします!

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2018年3月22日 (木)

マカイバリ茶園訪問記2018春 「恵みの雨」 (1)

ブログの更新が滞ってしまっておりまして申し訳ありませんでした。

マカイバリ茶園訪問(2018年3月12日~21日)を終えて日本に帰国いたしました。
これから茶園訪問など今回のインド出張のことをアップしていきたいと思います。ご高覧いただけましたら幸いです。

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マカイバリ茶園では今年は、3月14日に初摘みDJ-1の茶摘みが行われました!
毎年、今の時期は雨が降らずに旱魃(かんばつ)に悩まされてきたマカイバリ茶園でしたが、今年は何と3月12日、13日と2日間続けて大雨が降りました。誰もが待ち望んでいた雨です。

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私がバグドグラ空港からマカイバリ茶園へ行く途中でも、黒い雨雲が見えてきて、ちょうどマカイバリ茶園に入ると同時に雷が鳴り、大雨が降りました。雨がこんなにも喜ばれるということを日本では考えてもいませんでした。今は雨に心より感謝です。

茶園に到着すると、スタッフの人々の歓待を受け、あたたかいマカイバリの紅茶をいただきました。いつも飲んでいるマカイバリの紅茶ですが、マカイバリ茶園で飲むと旅の疲れも忘れるほどにほっとします。

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14日は初摘み日です。昨年のストライキの影響を受けて、人々は冬の間は伸びきった茶木を整備したり、雑草を取り除いたり、例年の倍以上に働いたそうです。ストライキの間は当然に給与は支払われないために、皆厳しい状況です。
上の写真が昨年のストライキが終了した直後の10月に撮影したもの。下の写真が今回撮影したものです。あれだけ伸びきった茶木を剪定していつもの高さになっていました。

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ラジャ・バナジー氏が実践していた「働いている人々は雇われ者ではなくて、パートナーとして経営に参画している」姿が見えました。

新芽は雨のお陰でよく育ち、初摘み日を待っているかのようです。
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明日は初摘み日の状況をアップします!


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