インド コロナ第二波 感染拡大の理由
インド・ニューデリーからお届けしている「インド駐在ブログ」。
今日は長文です。
今朝は悲しい一報から始まりました。
親しくしているインドの方がコロナで亡くなりました。
昨日のインドでの新規感染者数は38万6452人、デリーでの死者数は過去最高の3498人でした。この死者数にはコロナに感染しながらも病院のベッドを確保できずに自宅や病院以外の場所で亡くなられた方、PCRを受ける前に亡くなられた方の数は含まれていません。(現在PCRテストを申し込みしても3日ほど待たされ、採取後も36時間待たされます。以前は電話一本でその日のうちに来てくれ、朝採取すれば夜には結果が出ていました)
公にされている死者数に対して火葬場の数が足りないのは、それが理由です。
なぜインドでこんなに急激に感染者が増えたのだろう。
1、気の緩み
インドがピークを迎えたのは2020年9月。その頃の一日の新規感染者数が約10万人でした。2021年の1月頃は一日の新規感染者数が1万人ほどに抑えられ、インドはコロナを制圧できたと皆が思っていました(デリーはその時期、一日100人前後の新規感染者数)。そして季節も一年で最も気候の良い冬を迎え、また結婚式シーズンもあり、皆が開放的になり大人数で集うことが多くなりました。我が家の目の前のコミュニティークラブでも、毎週末ガーデンランチがコミュニティー主催で開かれ、夜は遅くまでパーティー。もちろん飲食の場なのでマスク無し。またこの頃、ワクチン接種開始の朗報も流れ、人々はコロナの恐怖は終わったと安堵していました。
第一波が貧困層、農村部に感染者が多かったのに対し、今回の第二波の特徴は、富裕層及び若年層での感染拡大。それは上記の気の緩みからの理由が大きいと思われます。
2、二重変異株の出現
今日本にも入ってきているインド株。感染力が強く、過去にコロナに感染した人にも再感染すると言われています。2020年10月頃にインドで最初に確認されました。人口が多く感染者数も多いインドは、ウィルスが変異するには最適の条件が揃っていて、西ベンガル州では現在、三重変異株が出現していると言われています。
3、地方選挙
既述の通り二重変異株は昨年10月には出現していて、専門家達からは強烈な二重変異株によって第二波が引き起こされる懸念がモディ首相に伝えられました。しかし、昨年10月にはインドの貧困層が多く住むビハール州を皮切りに、昨日まで5つの州で地方選挙が行われたのです。表向きにはソーシャルディスタンスを謳っていましたが、テレビにはすし詰め状態、マスク無しで投票所に向かう有権者が映し出され、インド中にショックを与えました。そして激しい選挙活動に伴い、立候補者や政治家達の感染、死亡。
また現政権(BJP党)はヒンドゥー至上主義。日本でも大きく取り上げられた、ガンジス河での一ヶ月に及ぶヒンドゥー教の祭典は国内から多くの批判がありながらも、ヒンドゥーイズムを守るために制止されることはありませんでした。
毎日30万人以上の新規感染者を出している最中、地方選挙延期を求める声もある中で、昨日まで強行された5つの州の地方選挙。これらの選挙地域での感染者数は増大していて、二重変異株が猛威をふるう中強行された地方選挙は、インドをパンデミックに陥れた一因だと言われています。
昨年3月のシナリオと全く同じ。地方選挙が終わったので、そろそろインド全土でロックダウンが始まると思います。
世界各国からインドへ医療支援物資が届いています。日本からも酸素濃縮器や人工呼吸器がインドへ供与されると発表されました。多くの方の命が救われることを願っています。
2021年4月30日現在
インド感染者数累計:18,762,976人
新規感染者数
インド全土:386,452人
デリー:24,325人
マハラシュトラ州:66,159人
ニューデリーより。








