カテゴリー「インド:犬のしろ」の3件の記事

2021年7月 4日 (日)

インドで犬の歯石除去その3

インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンの「インド駐在ブログ」。
本日は、前回からのつづきです。

14時。お昼ご飯を食べていると先生から「歯石除去終了。麻酔から目覚めて問題なくしているので、15時にピックアップに来て」と電話が。

急いでクリニックへ行くと、満面の笑顔で帰る準備万端のしろが。
あー、生きててくれた。良かった!

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帰りの車の中での しろ。ちょっとお疲れ顔。


10歳の年齢を考慮し、全身麻酔は40分だけ。その範囲でできることをしました、とマヘンドラン先生からご報告がありました。

超音波で歯石を砕き、ただれた歯茎を焼いたそうです。堅い歯石で覆われていた歯は、つるりと元の歯の形になっていました。口臭もない!麻酔から覚めた後も回復室で様子を観察してくださり、完全に大丈夫になった時点で引き渡しをしてくださいました。


実は全身麻酔が怖くて、2日ほど睡眠がとれませんでした(私が)。

やっぱりマヘンドラン先生にお願いして良かった。こんなに丁寧に術前検査をしてくださり、しろの体を第一優先に麻酔の時間を調節し、しろを元気な姿で戻してくれた。さらには今日一日をしろのためだけに使ってくださった。

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たま(当時18歳)

今回の歯石除去では、30年来の主治医・マヘンドラン先生をはじめ、9年前にしろと出会った初日に画像診断をしてくださったヤダブ先生、そして30年前に猫のたまを担当してくださっていたマヘンドラン先生の補助の方が、しろの為に再びチームを組んでくださいました。

なんだかこの日は、先代のたまや、先生にお世話になった他の仔たちが、30年分の同窓会をプレゼントしてくれたのではないか、と思ってしまいました。


海外にいると、言葉の問題や、情報不足、そして日本の「当たり前」がこちらでは「特別」だったり、と獣医ジプシーに陥ります。特に今回のような大きな決断の際に、知識と経験が豊富であり、患者に寄り添ってくれる獣医さんがいてくれることは、どれほどありがたいか。人間のお医者さんでも相性が難しいのに、口をきかない動物となると、なおさらです。

その後の しろ はお陰様で、元気いっぱい。嘔吐がなくなり、目やにも、耳だれもなくなりました。10歳と高齢で、全身麻酔に耐えられるか心配でしたが、先生の腕と しろの生命力を信じて良かったです。

マヘンドラン先生、ヤダブ先生、ありがとうございました!

これで、しろの歯石除去の話は終わりです。
次回からは、第二波がほぼ収束し、アンロックダウンの最終章に入っているデリーの日常をお届けします。

ニューデリーより。

マカイバリ茶園アジア・日本総代理店
マカイバリジャパン

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2021年7月 3日 (土)

インドで犬の歯石除去その2

インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンの「インド駐在ブログ」。
本日は前回のつづきです。


検査が終わった旨マヘンドラン先生へお電話をすると「すぐに僕のクリニックへおいで」と。

あれ?通常手術は午前と午後の休憩時間にするのが一般的で、時間はまだ10時半。他の患者さんがいるのでは?と思いながら、先生のクリニックへ。

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先生のクリニックはゴルフコースロード沿いの、おしゃれなオフィスビルの一角にありました。

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Dr. Samar Mahendran マヘンドラン先生

今年1月にオープンしたばかりなので、全てが新しい!そして清潔!
あれ?他の患者さんは?

「僕のクリニックは、完全予約制。急患は24時間いつでも受け付けるけれど、患者さんをじっくり診るために、診察時間中はその患者さんだけのクリニックになるんだよ」。


マヘンドラン先生は、獣医師であり、麻酔と手術(特に小動物)を得意とされています。さらに今は内視鏡の手術もご専門にされています。

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しろが座っている台は、先生オリジナルの診察台。リモンコンで上げ下げできます。

手術室には最新の機械が。
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この手術台は上下左右にリモコンで動きます。
手術前には、手術室を燻蒸します。正面には、今日しろが使う麻酔の機械。

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血液検査ルーム。

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カルテやレントゲンの記録など、全て電子化。


このクリニックには、先生の約40年にわたるご経験から考え出された「こだわり」がぎっしりと詰まっています!

先生のクリニックツアーが終わったところで、しろの引き渡し。

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写真左の補助の方は、1991年(30年前!)に我が家の愛猫「たま」を担当してくださった方。マヘンドラン先生とずっと一緒にタッグを組んでいます。今回の歯石除去をきっかけに、30年前にタイムスリップし、相棒たちと一緒に過ごした日々、関わってくださった方々、インドで相棒を守るために四苦八苦していた自分の姿が目の前に映し出されているようでした。


11時。しろを先生に託し、16時頃に電話がかかってくるまでグルガオン散策へ。

次回へ続く。

Dr. Mahendran's
GF-011, PARAS DOWNTOWN CENTRE, GOLF COURSE ROAD, GURGAON
tel: +91 9810117102, +91 8287860286

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2021年6月27日 (日)

インドで犬の歯石除去その1

インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンの「インド駐在ブログ」。


先週土曜日、しろの歯石除去を行いました。
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10歳のシニア犬で歯石の状態も酷く、全身麻酔に耐えてくれるのか心配しましたが、お陰様で麻酔から元気に目覚め、普段の生活に戻りました


しろとの出会いは、また別の記事で書きたいと思いますが、今回しろを担当してくださったチームは、9年前にしろが交通事故に遭った時に手術をしてくださった先生方でした。


朝9時。ANIMALIA到着。
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心臓、肝臓、腎臓のエコー検査、血液検査、そして9年前に交通事故に遭った際の左後ろ脚のレントゲンを撮りました。


担当はヤダブ先生。ヤダブ先生は、獣医師であり、超音波検査やレントゲン検査も専門とされています。(過去の記事にも書きましたが、インドでは基本的に検査は外部の検査専門クリニックで行うので、獣医師のいるクリニックで診察と検査が行えるのは珍しいです)


マヘンドラン先生に歯石除去のお願いをした際、「超音波に長けている腕の良い先生がいるから、手術当日そこで超音波検査を受けるように」との指示。


今回の歯石除去にあたり、しろの9年分のカルテを確認したのですが、なんと9年前の手術にヤダブ先生も立ち会ってくださっていたのです!しろの主治医のマヘンドラン先生とチームを組み、ヤダブ先生が超音波とレントゲン担当、マヘンドラン先生が手術を担当。当時お二人は、同じ病院で働いていらっしゃいましたが、昨年お二人とも独立され、各々に新しいクリニックを立ち上げられました。


ヤダブ先生に、9年前のカルテや先生がとってくださったレントゲンをお見せすると、とても喜んでいらっしゃいました。1時間ほどかけてじっくりと検査をしてくださり、結果は問題なし。ほっと胸を撫で下ろし待合室へ戻ると、10時診察開始を待つ犬たちが既に6匹も待っていました。


ヤダブ先生の真面目なお人柄と腕の良さ、丁寧な診察が、患者さん達から厚い信頼を得ているのを垣間見ました。


しろの為に開院一時間前から診察をしてくださったことに感謝せずにはいられません。

 

その2へ続く


写真が2枚しかないのは、私が緊張していて写真を撮る余裕が無かったからです・・・。

ヤダブ先生のクリニックの様子は下記をご参照ください。

Animalia Veterinary Hospital

15P, Ground Floor, Sector 47, Gurugram, Haryana 122018
tel: 0124-4303043

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