【2019デリーの日々23】ニルギリ・コーラクンダ茶園とチャムラージ茶園
南インドにあるニルギリ地方は、タミル・ナードゥ州北部、高原地帯に囲まれた南インドで最も有名な避暑地でした。19世紀初め、インドを統治していたイギリス人が当時のマドラス政庁を夏の間に移転させるために築いた街です。ニルギリは現地語で青い山(ブルー・マウンテン)命名の通り高原地帯で美しい景色が広がっています。ダージリンと同じようにイギリス人がここに茶畑をつくったのがニルギリ紅茶の始まりです。ニルギリ紅茶の特徴は、あっさりとしてクセのないことです。気候条件が近い、セイロン紅茶によく似ていて、日本人にはなじみの深い味です。ブレンドやアレンジティーの茶葉として利用されることが多いです。
930haもある敷地のうち、茶畑は268ha。残りの三分の二は原生林のまま残し、トラやヒョウ、鹿をはじめ無数の動物が生息。最近では象も姿を見せます。土づくりに力をいれ、1ヵ月かけて微生物による堆肥づくり(ワーミーコンポスト)、70日間かけて牛糞やシリカ、鉄分を使用したバイオダイナミック農法の堆肥づくりを行っています。また防虫剤として硫黄やライムを使用し、葉にまくことによって雨期には害虫であるレッド・スパイダーをよせつけません。標高が高いので防風林のために多くの木や植物を植えているのも特徴です。美味しい紅茶がつくられる素晴らしい自然環境が整っています。
左から工場長のマニさん 、マネージャーのヘグディさん、輸出担当のスレッシュさん。マネージャーのヘグディさんは日本来日の折にはマカイバリジャパン事務所にも来てくださいました。今年も来日の折にはお越くださるとのことでした。
この茶園でも人手が足りません。お金を貯めると辞めてしまうのだそうです。現在は機械化を進めて今までの6割の人間で稼働しているとのことでした。時代が変わりつつあります。ヨーロッパ、特にドイツはオーガニック商品を3年後まで大量に買い付けていきます。早くにオーダーを出さないと売り切れになります。マカイバリジャパンもハッピーハンターもグレードの高い紅茶を買います。日本人の紅茶愛好家は芸術的な紅茶を理解してくれると評価してくださっています。
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