インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンのインド駐在ブログ。
インドのコンビニ特集を締めくくる本日は、
インドに初めてオープンした24時間コンビニ
Twenty Four Seven の舞台裏です。
Twenty Four Seven Retail Stores Private Limitedの社長
Mr. Samir Modi。
彼は、インドのタバコ産業で第二位のシェアを誇る
The K.K. Modi Groups の会長 K.K. Modi の孫。
血の繋がりを大切にするインドでは
親族でビジネスをするのが一般的です。
経済成長率9%を誇るインド市場で、遂に登場した24時間オープンのコンビニ。Mr. Samir Modi は出店を進めるにあたって、日本、マレーシア、台湾、フィリピンなどへ視察に訪れたそうです。
「セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ampm、サークルK・・・。全部見てきましたよ」。
その中で特に参考にしたのがフィリピンのセブンイレブン。
市場の動向や購買層がデリーの都市部と似ているのだとか。
G.K.Ⅱ内にある店舗の店長は、フィリピン出身の方。
商品の陳列法や、商品開発、接客などのアドバイスを担当されています。
Twenty Four Seven で着実に売れ行きを伸ばしているのが、
独自に開発した惣菜類。
それまでインドにはパックされた惣菜のコンセプトはなく、
あっても冷凍食品でした。
電子レンジで温めればすぐに食べられる惣菜類は、
若年層や主婦層に圧倒的な人気を誇っています。
実はこの惣菜類。ヒントは日本にありました。
熱にも強い容器は、日本で使用されているものと同じものを採用。
サラダのパッケージも日本と同じもの。
ダイエット志向の高まるインド市場を見据え、ドレッシングは低脂肪。
「コンビニエンス」+「トレンド」+「高級」を打ち出す
Twenty Four Seven。
しかし、2005年6月に第一号店をオープンした当初から、
世間の風当たりは決して穏やかなものではありませんでした。
Twenty Four Seven のオープンと時を同じくして、
インド各地に、スーパーマーケットが誕生しました。
代表的なものとして、Reliance Fresh、Big Appleがあります。
古くから家業として小売店を営んでいた人々は、
新星のごとく現れた新しい形態の小売店に客を奪われることを恐れ、
インド各地で暴動を起こし始めたのです。
これを危惧したインド政府は、
いくつかの州で、コンビニを含むスーパーマーケットの全面撤退を命令。
今でもスーパーマーケット業界と小売店業界は一触即発の状態が続いているのが現状です。
そのこともあり、インド各地のスーパーマーケットでは、
写真撮影や取材などを一切拒否しているのです。
しかしインドは人脈を大変大切にする国。
私の知り合いと、Mr. K.K. Modi が旧知の間柄であったことから、
Mr. Samir Modi も快く取材に応じてくださったのです。
しかも、撮影当日には、わざわざご挨拶にまで来てくださいました。
日本でも報道されている通り、インドは今、変わりつつあります。
人口ピラミッドが綺麗な三角形を描いているインド。
購買層となる若年層はこれからますます増えていきます。
「近日中に175店舗をオープンする」。
実現する日もそう遠くないと感じます。
マカイバリ茶園アジア・日本総代理店マカイバリジャパン