インドの小売業・今、農村がアツイ!
インド・ニューデリーからお届けしているマカイバリジャパンのインド駐在ブログ。
昨日までお届けしていた「インドのコンビニ特集」。
実は、今朝の新聞に「新しい形の小売業」が載っていたので、
本日は「インドの小売業・今、農村がアツイ!」と題してお届けいたします。
さて、24時間コンビニに続いて「新しい形の小売業」とは。
新聞記事を読んで、思わず「なるほどね~」と、うなってしまいました。
題して
THE TIMES OF INDIA 「TIMES NATION」 2007年11月2日 1面
移動式コンビニ。
ターゲットは農村に住む人々。
小型トラックに商品をいっぱいに積め、
遠く離れた農村を巡回し販売する。
いたってシンプルなビジネス形態ですが、何がすごいかと言いますと、
農村部の人をターゲットにしたこと。
インドでは全人口の約80%が農村部で生活していると言われています。
つまり購買層となる人口が約8億人。日本の人口の約8倍!!!
前回お届けしたTwenty Four Seven が打ち出している
「コンビニエンス」 + 「トレンド」 + 「高級」 が決して都市部だけのものではなく、農村部でも受け入れられるのだ、というのを、この移動式コンビニが証明しているのです。
販売商品数は、食品、日用雑貨、衣類、装飾品など1300種類にも及びます。販売員と、武装した警備員が(インドらしい!)、各村々を週一回~月一回のペースで巡回。
現在では700の村が巡回対象となりました。
「くちこみ」によって客は増え、売り上げは毎月右肩上がり。
来月には小型トラックを5台増やし、それとは別に、農村部に店舗を5つオープンする予定。勢いは止まりません。
インドの農村では、質の良い石鹸などの日用品が手に入りにくいため、都市部で売られている商品を積んだ移動式コンビニは、人々の商品に対する「質」の意識改革にも繋がっているようです。
では、もともと農村部で小売業を営んでいる人の反応はどうなのか、と言いますと、これまた大変インドらしい回答が載せられていて、またまたうなってしまいました。
「農村には物を買うにも、お金が足りない人がいる。
私はその人たちに代金後払いで、商品を提供しているのです。
移動式コンビにではそのようなことは、できないはずですよね。
だから信頼で成り立っている私のお店はいつも混んでいるんですよ」。
インドの小売業に続々と進出してくる100%インド資本の新しいビジネス形態。都市部だけでなく、今、農村部の小売業にも新しい風が吹きはじめているのです。
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)